マット・ウィルソンは2020年9月、11年ぶりにテンプル大学に復帰し、約4,000人の学生を擁するテンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)の学長に就任しました。以来、学生の成功(目標達成)を重視する姿勢強化や革新的な経営戦略を打ち出し、TUJ学部課程の入学者数を過去最高水準に引き上げたほか、TUJ史上最高額の寄付も獲得しています。
TUJ復帰前のウィルソンは、アクロン大学(米国オハイオ州)およびミズーリ・ウェスタン州立大学(米国ミズーリ州)で学長職を務めました。これら大学経営にあたってウィルソンが常にポリシーとしてきたのは、「学生第一」の姿勢です。また教育の質のみならず、イノベーション、実践的学習、グローバリゼーション、起業家精神、柔軟性、学費の高騰抑制といった点を重視しています。
■大学経営者としての主な業績
ウィルソンがアクロン大学学長に就任した2016/2017年度、同大は当時赤字予算の見込んでいたにもかかわらず、わずか2年でそれを解消し、予算のなかの準備金を大幅に積み増すことに成功させました。
アクロン大学学長として資金調達にも尽力し、「未来を変革する(Making a Difference Moving Forward)奨学金キャンペーンでは2,000万ドルの寄付を達成。さらに1回の額としては同大学史上最高となる寄付を獲得するなど、寄付金収入を大幅に増やしました。また、イノベーティブな手法で学生の募集・維持、国際化を推進しました。
アクロン大学学長就任前、同大学ロースクールの法学部長時代、ウィルソンはロースクールの施設改修費用2,100万ドルの寄付金調達を成功させ、無借金で実施。また2年間で入学者数を40%増加させました。
■高等教育界、国際ビジネス界、法曹界の経験
ウィルソンは、ワイオミング大学ロースクールの副学部長、TUJの上級副学長およびジェネラルカウンセル(顧問弁護士)を務めた経験もあり、これに上記アクロン大学を加えた3大学において、多数の法律関連科目で教鞭をとりました。
日本、韓国、中国の4大学で客員教授を務め、国内外で幅広い講演活動を行ってきたほか、日本と韓国では全国テレビ/ラジオにも出演しました。
高等教育界に入る前は、アッカーマン・センターフィット法律事務所(米国フロリダ州オーランド)で弁護士として、またYPD.com/Advanced Telecommunications Network, Inc.(米国ニュージャージー州、米国フロリダ州タンパ)ではジェネラルカウンセル(顧問弁護士)として活動しました。
そのほか、水象・気象観測機器メーカー、大手電機メーカー、医療機器メーカーなど複数の日本企業の勤務経験も有しています。
■所属・学歴など
フロリダ州弁護士会、法社会学会、アジア法社会学会の会員として積極的に活動。直近では、NCAA(全米大学体育協会)eスポーツワーキンググループの代表も務めました。
ユタ大学にて理学士号(政治学)と文学士号(アジア研究学・日本語副専攻)、テンプル大学ビーズリー・スクール・オブ・ロー(法科大学院)にてJD(法務博士)を取得。妻ノリコとの間に4人の子供、5人の孫がいます。
■執筆活動その他
2003年に教育界に転じたウィルソンは、国際ビジネス法、国際紛争解決、インターネット法、知的財産法、比較法学、日本法の分野で教鞭を執り、執筆活動を行ってきました。2004年以降は、英語と日本語で論文や記事、書籍を発表しています。
日本で2009年に裁判員裁判制度が導入された際、弁護士研修で日本弁護士連合会を支援し、また日米フルブライト・プログラムでは面接担当者や外部評価者を務めました。
韓国では、2011年から2014年までソウルの慶熙大学校法学専門大学院で国際教員を務め、中国では河南大学の名誉教授を務めています。
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