テンプル大学ジャパンキャンパス(東京都港区/学長:ブルース・ストロナク、以下TUJ)は、2018年秋学期より、学期開始前に新入生が各自で受験できる「オンライン・プレイスメント・アセスメント」を導入しました。これにより、必修科目のうち履修登録の際にレベル分けが必要な二科目、「論文作成基礎(アカデミック・ライティング)」と「数学」のレベル分けを、学期開始の数ヶ月前から遠隔で行えるようになり、海外から来日する学生も含め履修登録プロセスがよりスムーズになりました。

TUJの学部課程は現在約1,200人の学生を擁しており、うち約6割が米国を中心とする海外出身者で、全体での出身国・地域は約60に及び、多様な背景をもつ学生が集う国際色豊かなプログラムです。米国州立大学の日本校であるTUJでは日本の大学のように一斉受験型の入学試験を行わず、米国本校と同様に、評定平均値(GPA)を含む高校の成績やエッセイ(小論文)、ACT/SATなど共通外部試験を用いて審査を行い志願者が選抜されます。テンプル大学では各国・地域の初等・中等教育システムの違いなども考慮し、学生それぞれが適切なレベルから履修を開始できるように、これまでも必修科目である「論文作成基礎(アカデミック・ライティング)」と「数学」について「プレイスメント・テスト」を行ってきました。ジャパンキャンパスでは紙ベースの「プレイスメント・テスト」を新入生オリエンテーション期間中に実施していましたが、今回のオンライン化により、適切なレベル分けによって教育効果を最大限高めようという狙いはそのままに、学生支援を向上させ新入生の利便性を高めることができます。

オンライン・プレイスメント・アセスメント導入の利点

学生にとって

1.オンラインでの実施により自宅など場所を問わず、自分のタイミングでの受験が可能に。

従来の紙ベース試験では、海外出身の学生にとって来日直後の時差ボケなど体調面が万全でない状況でテストに臨み、本来の力が発揮できないという懸念があった点を改善。

2.再受験によるスコアアップも挑戦可能。よりフレキシブルに。

従来の紙ベース試験でも再受験は可能だが、回数やタイミングに制限があった。オンライン化により「論文作成基礎(アカデミック・ライティング)」は最大2回、「数学」は最大3回まで、よりフレキシブルなタイミングで受験可能に。

3.自宅学習の習慣を身につける効果も期待。

オンライン・アセスメントで「数学」を再受験する場合は、一定時間オンラインでの自習時間が課せられる。これにより学生が実力を最大限発揮できるよう配慮すると同時に、自己学習を促進する狙いも。

大学にとって

開講クラス数のより精緻な予想・準備が可能に。

当該学期の時間割編成確定前にプレイスメント・アセスメントの結果データが入手できるため、必修科目の「論文作成基礎(アカデミック・ライティング)」「数学」、それぞれのレベル別受講学生数の事前把握が可能に。

今後の展望

日本語科目のプレイスメント・アセスメントについて、現在は新入生オリエンテーション期間中に担当教員が学生と面談することで実施しているが、これについても部分的にオンライン化することを学内で検討予定(詳細は未定)。