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稲川 知子 — 1999 Bachelor of Arts

当時のキャンパスはどこ?

南大沢 & 南麻布

学生時代いちばん思い出に残っていることは?

学部にあがる前にIELP(現在のAEP)という準備課程で学んでいたころ、クラスルーム外で、先生と学生が一緒に楽しむという日がありました。先生、学生がよりコミュニケーションを深められて、勉強以外の経験をし、また普段の勉強から少し離れてリラックスできたのかなと思います。外国料理店へランチしに行ったり、先生の自宅へ遊びに行ったり、フィールドでスポーツしたりした記憶があります。それまでの学生生活ではない、先生達と近い距離で色々話せたり、相談できたりして、楽しかったのを覚えています。

また、学部に入ってから、「日本語」のクラスのお手伝いという形で、クラス見学し、先生のヘルプをしたり、受講している外国人学生に日本語を教えたりしました。そこで、日本語に新鮮な疑問をもったり、驚きを表現する学生達に、私自身が新たな事を気付かせてもらいました。英語での勉強に大変さを感じていた私は、外国語である日本語を勉強している外国人に勇気をもらい共感を覚え、私も楽しんで、自信をもってがんばろうと思いました。

TUJで学んだことは、あなたのキャリアや人生一般にどのように役立っている?

アメリカの大学なので、授業では特に先生、学生間で質問する、意見を発表することで授業が成り立っていきます。恥ずかしがったり、躊躇していると授業がつまらないもの、またグレードも良くないものになってしまうので、きちんと質疑応答をする、という事が身に付きました。仕事でも相手に伝える、相手の言っていることを理解するというコミュニケーションが大事なので、そのことが役に立っていると思います。

また、英語での勉強(特にリーディングとライティング)は、ネイティブでない私達にとって時間を要するので、ある意味、孤独な作業が続きます。毎日の宿題、予習をして、一人黙々と課題をこなしていく中で、自分自身と向き合う、自分の力を知るという機会が多くなったと感じます。このことは、普段の生活でも自分自身を客観的に観る、同じように他人の理解に努めるということに、力になっていると思います。

あなたの在籍時代と比べて今のTUJは変わった?あるいは変わっていない?

外国人の学生の増加があると思います。外国大学日本校の指定があり、外国人の学生がTUJへ留学しやすくなったことが大きいと伺っています。多くの様々な国の方と一緒に学べる機会が増えて、今の学生達は、より恵まれているなと感じます。また、社会人向けのクラスが充実して、多くの社会人にも開かれた教育機関として存在感あるものになっているように見られます。そして、文部科学省より外国大学日本校の指定を受けたので、学割等も効くようになって羨ましく思います。

変わっていないであろう部分として、毎日の勉強時間の量が、日本の大学生に比べると、絶対的に多いであろうと想像します。大変ではあると思いますが、後々あんなに勉強した事はなかったなと思えるし、なにより自分の力となりますのでがんばってください。

TUJの将来についてどう占う?

TUJはアメリカの大学ですから、英語での授業はもちろん、様々な国の学生達と学ぶことができる大学なので、これからの社会で重要な、広い視野で物事を考える力をつけられる場所だと思います。今後日本は、より多様性のある企業が増え、日本人以外の人と接する機会も多くなると思われます。そのような社会で必要なこと、広い視野を持ち様々な人々の意見に接し理解し合う、ということを私たちはTUJで得られる。このような環境は数少ないし、また成功している機関も多くはないと思います。今後もそのような場所のリーディング機関となっていくでしょう。

(2012年3月掲載)