企業インタビュー(インターンシップ・プログラム): GEキャピタル

企業概要

組織名:
GEキャピタル
業界:
金融サービス
社員数:
約1,490名 (日本GE / 2012年6月)
ウェブサイト:
http://www.gecapital.jp/
GEキャピタル:
Clark Griffith (CG), Managing Director, Structured Finance
Saori Yamanaka (SY), Vice President, Strategic Sales & Marketing, Structured Finance
TUJインタビュアー:
William Swinton (WS), Director, International Business Program

WS どうしてインターンシップを受け入れようと考えられたのですか?

CG まず私自身がインターンシップの大ファンだということがありました。私がまだ大学生だった頃、3年時に日本語クラスを履修したのですが、そこで壁に掲示されていた小さなポスターが目に留まりました。サンディエゴと横浜の姉妹都市交流の一環で、インターンシップが募集されていたのです。私はこれに応募し、なんと、キリンビールの横浜工場で2カ月間のインターンシップを行うことができました。当時は1989年ですからバブル経済の絶頂期です。私はまさに目が開かれる思いでこのインターンシップを経験し、その結果、人生のプラン自体も大きく変わりました。それくらい日本とキリンでの経験は素晴らしいものでした。帰国後、卒業を延ばして日本語を副専攻として学び、卒業後はインターンシップでの結び付きも活用して横浜にある相模鉄道株式会社に就職しました。これが卒業後に勤めた最初の会社です。インターンシップは本当に人生の転機でした。私は、GEキャピタルでのインターンシップにおいても、学生が自分の人生のよい転機となるようなビジネス経験を積み、将来何をしたいのかを決める手がかりを得てくれればと願っています。

WS これまで受け入れて頂いた学生を見てどのような印象をお持ちでしょうか?

SY 学生はそれぞれに違っていてひとまとめに言うのは難しいですが、テンプル大学の学生の多様性には強く印象を受けました。

CG これまでに、テンプル大学から受け入れた学生の国籍は全部で12カ国に渡っています。

SY 12カ国というのは本当に多様ですよね。インターン中の学生たちは常に活力に溢れていて、仕事にもとても熱心に取り組み、その姿はチーム全体に活気をもたらしてくれました。もちろん学生ごとに違いはあります。それぞれのスタイルがありますからね。その中でも、特に強い情熱をもって仕事に打ち込んでくれる学生がいると、一緒に仕事をしていて非常に気持ちよく働くことができますね。

CG 学生インターンの持つスキルセットと彼らのスタイルを素早く判断し、それぞれに合ったマネジメントを行うことで成果を出してもらう必要があります。そのような短期間に学生の仕事ぶりを見守り、その変化を見届けていくのは非常にワクワクすることです。特に、それまでアカデミックな物の捉え方を培ってきた学生が、ビジネスの現場で考え方を変化させていく姿に立ち会えるのは大きな喜びです。つい先日も次のようなことがありました。学生2人に、ある産業分野の市場調査を任せたのですが、(経営学者である)ポーターのファイブフォース分析にならった調査をやろうとしててんてこ舞いになっていました。この分析手法が大学のカリキュラムで重要な位置を占めるのは理解しますが、そこで一歩後ろに下がって、そもそも何のために調査を行っているのかを考えてみることも大切です。「ファイブフォース分析は、特にベンチャーで起業を目指しているなら最適な分析法だ。でも、異なるタスクを行うには、分析法をタスクに合ったものに調節して使う必要がある」という具合にね。

誰もが羨むような教育を受け、批判や鋭い批評にさらされてこなかった彼らが、アカデミックなアプローチを取らなくてもよいという可能性に気付いていくのです。学生はそこで、一歩下がって状況を見極め、より実践的なやり方を学ぶのです。これは学生たちが現実の世界に飛び出すための準備として、とても大きな成長だと言えるでしょう。

そういう場面に立ち会えるととても嬉しくなります。こうした成長を経た学生は、就職活動において面接を受ける際にも他の応募者より一歩リードしていると思うからです。彼らは実際に仕事を始めたその日に、すでに周りから一つ抜け出せているんですね。

WS インターンシップ開始後、最初の数週間で特に学生に期待することは何ですか?

CG 私の場合、最初からこちらで何を期待するか決めてしまうというより、学生に一定の自由度を与え、彼らの人となりを見極めながら、何を期待すべきかを探っていきます。最初の挨拶を済ませ第一印象をつかむと、続いて導入的なトレーニングをやらせてみて、彼らが情報をどのように解釈するのかまたそうした作業に興味を持っているかを判断するのです。こうすることで、学生たちが本当に金融に関心を持っているのか、真剣に働こうとしているのか、あるいは単に自分の人生で何を行うのかを見極める目的でインターンシップに参加しているのかが見えてきます。それから、学生たちに成果物が求められるタスクを与え、彼らの反応を見ることで、明瞭に判断できます。

WS 誰が強力なチームメンバーになり、誰に数値化しにくい分野のリサーチを任せるべきかといった判断には、どのくらいの期間が必要ですか?

SY 2週間といったところでしょうか。

また、その時のチーム内での要求に応じて、求められる語学能力も変わってきます。進行中の仕事で非常に忙しく日本語の能力が本当に必要とされる場合もあれば、データ分析に集中している時期で英語のみで済む場合もあります。状況次第の面がありますが、共通して言えるのは高い質を求めているということです。

CG そして、最後の決め手になるのは当人の姿勢です。仕事に熱心なのは誰か、こちらに強い印象を残そうと真剣に思っているのは誰かという点を見ています。

SY また、それに加えて、私は正しく質問する能力も求めています。どういうことかというと、ただ疑問をすぐに人にぶつけるのではなく、まずは取り組んでいるプロジェクトや課題の中でその疑問を改めて自分で考えてみてほしいということです。そうするとGoogleで調べたりすることも可能です。それでも答えが出なければ、チームの仲間と話し合うこともできますし、なおも解決しない場合は、その時こそが私やクラークのところに来るべきタイミングです。インターンに限らず実際の採用面接を行う際にも、私は今述べたような正しく質問する能力を重視しています。

WS インターン開始時から全てを知っている必要はないけれども、自分の手元にあるリソースを活用することは求めたいということでしょうか。

SY もちろん、分からないことは尋ねて欲しいですが、バランスが大切だということです。

WS インターンの学生はチームに馴染んでいますか?

CG 私たちは大きな会社の中にある20人ほどの小さなチームです。学生が関わるのもこの範囲なので、非常に親密な環境といえるでしょう。そのため、このオフィス内で素早く馴染むことは学生にとって難しくありません。その後、今度は学生を他のオフィスに紹介して回ることになります。学生には重役陣との3回の面接が控えていますので、彼らとうまくフィットしそうな社員のところに連れて行きます。このようにして、私たちのオフィス外についても知ってもらっています。

SY 私たちの関わるプロジェクトの性質上、例えばリスクや引受のサポートが含まれる場合、学生たちはリスク部門の社員とたくさん接することになります。あるいは、新たな顧客層の発見を目指したプロジェクトを手伝う場合は、オリジネーターや営業スタッフと接するわけです。さらに、ファイナンシャル・マネージメント・プログラム(FMP)やリスク・マネジメント・プログラム(RMP)など他のプログラムのメンバーとのランチやディナーをセッティングし交流を持つ機会も設けています。

CG 山中さんは以前、GEでエリートコースとされるマネジメントプログラムの1つに所属していました。そして現在も、GE内のさまざまな人とコンタクトを取りながら、私たち以外のプログラムのサポートもしています。そのこともあり、テンプル大学の学生の1人がFMPに選ばれたことは非常に喜ばしいことでした。FMPはGEのエリートプログラムでありGEの上級管理職のほとんどがこのプログラムの修了者です。

SY GEキャピタルのCEOも同プログラムの出身ですよね。

CG その通りです。そして、GE内部においてFMPはMBAと同等に評価されています。つまり、GEにおいては、このプログラムの修了者はMBA取得者と同じように扱われるのです。さらに、社外においても、FMPの知名度は高く、履歴書に記入した際に高く評価される項目になります。テンプル大学の卒業生からもヨーロッパでの同プログラムへの合格者が出ましたが、山中さんもこの件では尽力されており、彼女がこれらのプロセスをいかに気にかけサポートしているかの一例だと言えるでしょう。

テンプル大学は日本にキャンパスがあるわけですから、そのメリットを活かして欲しいですね。東京の中でも素晴らしい立地ですし、ポテンシャルは大きいと思うので、さまざまな手段を通して関心を高めて頂ければと思います。近年では、残念ながら、日本からアメリカへの留学生の数は減っています。私たちは、日本に来るアメリカ人の数を増やすことで、そのギャップを埋められればと考えています。日本のGEキャピタルでのインターンシップが学生にとって良いチャンスだと認識してもらい、アメリカの学生が日本に来るモチベーションを持つお手伝いができれば嬉しいですね。私たちは、ジャパンキャンパスの学生か米国メインキャンパスからの学生かに関わらず、テンプル大学の学生が実践的で将来の財産となる経験を得られるよう、全力でサポートしていきたいと思っています。このことはぜひ皆さんに知っていただきたいですね。

インタビュー実施日: 2014年7月4日

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